そのまま使うと、髪のダメージが気になる方

✨ブリーチをしてもダメージが軽減されない理由と正しい対策

金髪・ハイトーン・ホワイトカラー…。
憧れる色味を叶えるにはブリーチが欠かせません。
しかし、特に エイジング毛やダメージ毛に対しては、「処理剤を入れても傷む…」そんなお悩みが少なくありません。

実は、ブリーチは最も負担の大きい化学施術。
正しい対応をしなければ、ダメージを避けきることは難しいのです。

ここでは、
なぜダメージが残るのか？
どうすれば回避できるのか？
その答えをわかりやすく解説します。

■ ① pH調整だけでは守り切れない

pHを整えるだけでは、
髪内部のタンパク質の壊れを止めることはできません。

ブリーチはアルカリ性で
キューティクルを開き、髪内部に強く作用します。
→ 内側の構造（結合）が壊れるため、質感が悪化します。

＜解決策＞内部補強が必須
例：オラプレックス系ボンド系トリートメント
✔ タンパク質結合を守り、補修しながら施術
✔ ブリーチ前後の多段階ケアが効果大

■ ② ブリーチのパワーが強すぎる

金髪・ホワイトを一度で叶えようとすると
髪が耐えられず損傷します。

特にエイジング毛は
若い髪より 耐久力が低い ため危険度アップ。

＜解決策＞段階的ブリーチ
✔ 数回に分けて明るさを育てていく
✔ 過酸化水素は3～6%など低濃度に設定
→ 大幅にダメージを抑えながらハイトーンが可能

■ ③ 髪のコンディションが限界

すでに
・脂質不足
・乾燥
・キューティクルが薄い
などの状態では、
どんなケアをしても傷みやすくなります。

＜解決策＞数週間前からの“修復準備”
✔ タンパク質＆アミノ酸補給
✔ エイジング毛特化処方の選択
→ ブリーチに耐えられる髪を作ることが必要

■ ④ ホームケアの不足

ブリーチ後の髪は非常にデリケート。
適切に守っていないとダメージが加速します。

＜推奨ホームケア＞
✔ 高保湿トリートメント
✔ 洗い流さないオイル
✔ ヒートプロテクト
✔ 摩擦対策（シルク枕・タオル）

→ サロンで作った仕上がりを長持ちさせる鍵

✨結論｜エイジング毛こそ、特別なブリーチ設計が必要

「pH調整しているから大丈夫」では足りません。
必要なのは、
内部補強 × 段階的施術 × 事前/事後ケア

✔ 強さではなく“コントロール”するブリーチ
✔ エイジング毛の特性を理解した設計
✔ ダメージを残さないプロの判断

これが、
大人女性の髪を守りながらハイトーンを楽しむ方法です。

髪の未来を犠牲にしないブリーチ
私たちがご提案します。

ブリーチの混ぜ方には、コツがある

✨リミテッドブリーチ理論

―大人の髪を守りながら明るさと透明感をつくる技術―

リミテッドブリーチは、
ブリーチによるダメージを最小限にコントロールしながら、必要な明るさを引き出すために生まれた技術です。

そのためには、
薬剤の強さ・髪質・状態を細かく見極め、複数の要素を慎重に調整する必要があります。

ここでは、リミテッドブリーチを成功させるための
5つの重要ポイントを解説します。

① pHをコントロールして負担を軽減

ブリーチはアルカリ性でキューティクルを開きますが、そのままでは内部損傷が大きくなります。

そこで、
✔ 施術中〜後のpHを適切な酸性域に戻す
→ キューティクルを閉じ傷みを抑える

② 内部補強成分を混ぜて守りながら明るく

ボンド系成分やアミノ酸などを組み込み、髪内部の結合を守りながら明るくする処方が必須。

✔ 髪の強度を維持
✔ 仕上がりの質感がアップ

（例：ケラチン配合剤・ボンドビルディング処理剤）

③ 過酸化水素濃度を下げて“力を抜く”

一般的な 9〜12%ではなく
3〜6%と低濃度を選択することで、
髪に無理をさせず、
段階的に明るさをコントロール。

✔ エイジング毛に最適
✔ 一度で過剰に脱色させない

④ 均一に混ぜる＝均一なダメージコントロール

混ぜムラはそのまま仕上がりやダメージムラに。

✔ 処理剤・過酸化水素・ブリーチ剂を均一に
✔ 割合を正確にコントロールすることが鍵

⑤ 髪質・履歴に応じた設計が最重要

◎ 髪の体力が残っているか
◎ 白髪率
◎ 過去の履歴
→ これらの診断ができないと、ダメージは避けられない

✔ 一度で全頭ではなく部分的施術に
✔ ブリーチ前数週間からの準備ケア
が大人女性の髪には必須

✨まとめ｜ブリーチは「力を抜く」時代へ

リミテッドブリーチとは明るくする“力”を制御するブリーチ。

pH調整

過酸化水素濃度のコントロール

内部補強

均一な塗布と混合

髪質診断に基づく設計

この5つを徹底することで、ダメージを抑えながら透明感と立体感を引き出すことができます。

大人女性がツヤを失わずにハイトーンを楽しめるそれがリミテッドブリーチの価値です。

黒染めの髪を、明るくしたい

✨黒染めした髪を明るくするには ― “経歴診断”が成功の鍵

黒染めの髪を明るくしたい…
でも「思ったより明るくならない」「赤みが強く残る」そんな経験はありませんか？

実は、
黒染めの種類・頻度・髪の履歴 によって明るくする難易度は大きく変わります。

ここでは、よくある 4つのケースごとに最適なアプローチと注意点をまとめました。

① もともと明るい髪に黒染めをした場合

比較的明るくしやすい髪ですが、黒染めの色素が分解される際に赤みやオレンジが強く残ることが特徴。

推奨方法
✔ 脱染剤で染料を除去 → ダメージ少
✔ 必要な場合のみブリーチ → その後のトナーで色調整

② ブリーチ毛に黒染めをした場合

すでに髪の体力が低い状態。
負担が大きい施術はNGです。

推奨方法
✔ 脱染剤を優先
✔ 低濃度ブリーチで少しずつ脱色
✔ 処理剤＆高保湿ケアを併用必須

③ 白髪を黒染めしている場合

白髪は染料が“入り過ぎる”傾向があり、黒が強く残りやすいのが難点。

推奨方法
✔ 脱染剤で少しずつ落とす（段階的に）
✔ ブリーチは慎重に均一塗布

④ 黒髪に黒染めを繰り返している場合

蓄積された黒染めが髪の奥深くまで残留。
最も難易度が高いケースです。

推奨方法
✔ 脱染を複数回
✔ 複数回に分けたブリーチ施術
✔ 徹底的な補修ケア → 髪に休息期間を

■ なぜ「染めた経歴」が必要なの？

✔ 何回・どんな黒染め？
✔ ブリーチ歴は？
✔ 髪のダメージ度は？
✔ エイジング毛か？

これらによって
明るくできる限界と安全性が変わるためです。

見た目だけでは判断できず、専門的な毛髪診断が欠かせません。

■ まとめ｜黒染めを明るくするプロセスは“髪の履歴書”から

黒染めの開放は、
単純なブリーチで対応できるものではありません。

✔ 履歴を正しく読み取る
✔ 脱染剤とブリーチを適切に使い分ける
✔ 処理剤・トリートメントで守りながら進める
✔ 複数回に分けて髪の体力をキープ

大切なのは
“今だけじゃなく、これから”も美しくいられるための施術。

髪を守りながら、明るさと透明感を取り戻しましょう。

ダメージレスにブリーチを使うのは理由がある

髪の「体力」とリミテッドブリーチ理論

――ダメージをコントロールしながら明るさをつくる考え方

髪には、人間の身体と同じように「体力」があります。
ここでいう体力とは、**どれだけダメージに耐えられるかという“限界値”**のこと。

この限界を超えてしまうと、

急激な乾燥

ゴワつき・硬化

キューティクルの剥離

枝毛・切れ毛の増加

といった、いわゆる「ハイダメージ」の状態に陥ります。

リミテッドブリーチの理論は、この髪の体力をきちんと見極め、限界を超えさせない範囲でブリーチを設計するという考え方が土台になっています。

1. 髪の「体力」を理解する

ブリーチは、1回目は問題なくても、
2回目・3回目で一気に髪が壊れてしまうケースが少なくありません。

これは、

髪内部のタンパク質

脂質（CMC）

キューティクル

といった構造そのものの“体力”が一度失われると、元に戻るのが非常に難しいためです。

体力が限界に近づいた髪のサイン

乾燥してゴワゴワ、硬く感じる

キューティクルがめくれやすく、引っかかりが増える

濡れているときに極端に弱く、切れ毛・枝毛が多発する

この状態になってから強いブリーチを重ねるのは、ほぼ“髪の寿命”を削っているのと同じです。

2. 髪質診断の重要性

髪の体力は 髪質・ダメージ履歴・年齢 によって大きく変わります。
そのため、リミテッドブリーチを行う前には、「どのくらいの負荷までなら耐えられるか」を見極める髪質診断が欠かせません。

髪質診断で見るポイント

水分量
乾燥して水分が少ない髪ほど、ブリーチの影響を受けやすくダメージが進行しやすい。
水分が適度に保たれている髪は、柔軟性があり耐性が高い場合もあります。

キューティクルの厚み・状態
薄くて傷みやすいキューティクルの髪は、ブリーチ負担がダイレクトに出やすい。
厚くしっかりしている髪は、比較的パワーに耐えやすい傾向があります。

髪の太さ
太くしっかりした髪は体力があり、細い髪はブリーチのパワーに弱いことが多いです。

この診断を踏まえて、**「どこまでブリーチしても大丈夫か」「どこで止めるべきか」**を判断します。

3. 髪質に合わせたブリーチコントロール

リミテッドブリーチでは、
「どれだけ明るくするか」ではなく、
**「どれだけのパワーまでなら髪が耐えられるか」**を基準に設計します。

過酸化水素の濃度コントロール

高濃度（9〜12％）＝パワーは強いが、ダメージも大きい

低濃度（3〜6％）＝ゆっくり明るくする代わりに、負担を減らせる

例：

乾燥が強い・細毛・キューティクルが薄い髪
→ 3〜4.5％程度の低濃度で、回数や時間をコントロール

水分量があり、太くしっかりした髪
→ 6％前後など、ややパワーを上げても耐えられる場合がある

処理剤（ボンド系・補強系）の併用

ブリーチ剤にボンドビルディング系の処理剤をミックス

ケラチン・アミノ酸系の補強成分で内部の結合をサポート

これにより、髪の体力を守りながら明るさを引き出すことができます。

4. リミテッドブリーチ理論のまとめ

リミテッドブリーチとは、
**「髪の体力を最大限に温存しながら、必要な明るさだけを引き出す」**ためのブリーチ設計理論です。

基本となる考え方

髪質診断で「体力」を見極める

過酸化水素の濃度・ブリーチの強さを髪質に合わせて調整する

ブリーチ回数をコントロールし、限界を超えないようにする

処理剤やトリートメントで内部補強をしながら施術する

こうした一つひとつの工程こそが、
**エイジング毛・ハイダメージ毛にも対応できる“安全なブリーチ”**を実現する鍵になります。

結論

髪には「体力」があり、その体力には必ず限界があります。
その限界を知らないままブリーチを重ねると、
乾燥・硬化・枝毛・切れ毛といった深刻なダメージにつながります。

だからこそ、

髪質診断

パワーコントロール

回数管理

内部補強

この4つを軸にしたリミテッドブリーチの考え方が、大人世代の髪には不可欠です。

「明るくしたいけれど、髪はこれ以上傷ませたくない」
そんなお客様の願いに応えるための、プロフェッショナルなブリーチ理論と言えます。